俺は・・・鬱蒼とした森の中にいた。

といっても、キチンとした街道なのだが。

ここに来たのは・・・魔力を感じたからだった。

 

向こうで白い光が弾け、消えた。

そこにいた少女が、こちらのほうを向いた。

・・・魔力の、元だ。

 

ピンクの髪をツインテールにしている。猫耳にもにたインカム。(←?)

紫色の眼に、暖色系の服。

 

その少女はサッと左手を前につきだし、右手を下で握り締める。

 

「GOOD MORNING!」

 

・・・はぁ?

なんなんだ、こいつは。

インキュバスの子供か?

 

それが、最初の印象・・・。

 

しかし・・・幼いくせにかなりの魔力を秘めている。

アルルの魔力と対比したら・・・

この少女をアルルと同じ年にしたら、こいつはアルルと同等か、もしくはそれ以上か。

 

そんなところのこの少女が・・・急にこっちから少し引いた。

 

「も、もしかして君は・・・ヘンタイって奴!?」

 

ピシッ。

 

・・・そんな音がほんとにしたかどうかはともかく。

 

俺は本気で固まった。

 

「・・・おいっ、お前は人様に向かっていきなりそんな事を言えと親に教わってるのか!?」

「初対面の人をそんなにじろじろ見て・・・」

聞いちゃいねぇ。

 

「あ、わかったっ!貴方はっ・・・!」

なんかまたやばい予感・・・だ・・・。

 

「LOLITA COMPLEX ね!?」

・・・。

やばい予感必中。

 

また俺は固まる。というか凍りつく。

 

蛇足。

LOLITA COMPLEX のことが、ロリコンの事だと分からなかったわけでは、無い。

 

「ざけんなぁっ!初対面に向かって何を抜け抜けとっ!」

「え?」

本当にきょとんとした顔。このアマ・・・!

 

「・・・違うの?」

 

ぷちっ・・・

 

「の・・・アマ・・・違うっていってるだろーがっ!」

左手を上に(当然こぶしで)上げる。

 

「なぁんだ、無意味な心配しちゃった」

ホッとして手を胸に当てている少女。

「でも、だったら人をじろじろ見るのはやめたほうがいいよ。じゃあね」

 

そういって、通り過ぎていった。

 

・・・なんなんだ。

 

しかし・・・。アイツが何をしに行ったのかは分かる。

 

あの白い光がはじけて消える前に、書物で読んだ猫神『にゃ〜』らしい動物が見えた。

言葉も喋っていたし、まず間違いないだろう。本当にいるとは思わなかったが。

それに、そろそろ千年に一度のソルシエルの祭り『ぽちにゃ〜祭』が行われるはずだ。

アイツは・・・それに選ばれるだけの資質がある、という事か・・・

 

・・・次の俺の魔力に相応しい。

 

アルルの魔力を奪ったあとは、アイツの魔力を奪ってやろう。

名前は分からんが、容姿はわかるし波動でも分かるはずだ。

 

・・・そうときまれば。

 

俺はアルルの魔力を探った。

・・・そう遠くは無い。

 

俺は、アルルの魔力を奪いに行く事にした。

 

 

 

―― 数時間後、その青年はばたんきゅ〜していた。

 

 

 

 

 

END☆

 

あとがき

シェゾ完全にからかわれてる。(からかってる本人は全然自覚なし)

プリム幼すぎ。最初アルルと同い年orもうちょい下だと思ってたくせに、これじゃ五歳児・・・

でもプリムの正式年齢がよー分からん。コンクラで発表されたんだろーか・・・;

 

しかし、シェゾは初対面(しかも子供)の人に『ヘンタイ』って言われるほどヘンタイなのかι

 

ちなみに、シェゾはせっかくの忠告を全然守っちゃいません;

 

 

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